
エコトーンとは
エコトーンは陸域と水域の境界のような二つの異なる環境の移行帯を指します。水生植物の生育の場となるだけではなく、多様な生物にとって重要とされています。
昔の鷭ヶ池では、エコトーンに多様かつ貴重な水生植物が生育していました。

図. 1980年頃の鷭ヶ池の水生植物相
岐阜大学生物科学研究会(1983)「自然保存地総合調査報告書」を一部改変
鷭ヶ池の現状
現在の鷭ヶ池では護岸の浸食やヘドロの堆積などにより、水生植物はほとんど消滅しました。さらに、護岸の浸食や水位低下により岸は崖のようになってしまいました。現在、岸はノイバラやつる性植物によって覆われた単一な植生になっています。

図. 鷭ヶ池護岸の現状イメージ
エコトーン造成事業のねらい
私たちは、エコトーンを人工的に造成することで、鷭ヶ池に水生植物を取り戻そうと考えています。

図. 人工エコトーンのイメージ
エコトーンの造成により、以下の効果を期待しています。
- 多様な動植物への住み家の提供
鳥類、魚類、水生昆虫類、十脚類、貝類など、多種多様な動植物に対して生息・生育場所を提供するほか、繁殖・成長場所としての機能もあります。 - 岸の浸食防止
定着・活着した抽水植物群落による侵食防止機能が期待できます。 - 水質浄化
栄養塩類の除去やエコトーン周辺の透明度向上などが期待できます。
これまでの成果
2023年度エコトーン造成
試験的な造成のため、北池に小規模な区画を設けた。また、ヨシ・マコモ・ヒメガマの移植もあわせて行った。
- 想定より高い構造となってしまった。
- 移植株の定着率は悪かった。
- 鳥類の休憩場所や水生昆虫の生息場所として機能した。

2023年度エコトーン試験造成の結果
2024年度エコトーン造成
北池において、昨年度より大きなエコトーンを造成した。
昨年度の結果を踏まえ、より水面に近く、かつ様々な環境を創出するため、微小な高低差になるよう造成した。

