鷭ヶ池ミニシンポジウム2023
〜自然再生プロジェクト成果報告会〜
■背景(鷭ヶ池の変遷と自然再生プロジェクトの経緯)
岐阜大学周辺は東海地方における淡水魚類の希少種、固有種の生息地として環境省により「生物多様性の観点から重要度の高い湿地(通称:重要湿地)」の指定を受けています。岐阜大学キャンパスの北東端に位置する鷭ヶ池も「岐阜大学自然保存地」として位置付けられています。かつての鷭ヶ池は、伊自良川の氾濫原的な環境の面影を残しており、バンをはじめとする多種多様な野鳥、水生生物、水生植物等の貴重な生息・生育の場となっていました。水鳥「バン」の集団繁殖地でもあったこの場所は、キャンパス統合移転に伴う学生と市民の自然保護運動によって、1975 年に約 2 ha が自然保存地として残されました。その後、一部学生や教職員によって調査や保全の取り組みが行われたものの、大学として具体的な維持管理・活用の方針が検討されず放置され、この数十年の間に自然環境の劣化と生物多様性の低下が著しく進んでいることが確認されています。
私たち学生有志は、2019 年 2 月より「岐阜大学キャンパスにおける自然環境整備事業」、2020 年 3 月より「鷭ヶ池自然再生プロジェクト」を企画し、過去の学生や教職員による調査記録やかつての鷭ヶ池の環境、鷭ヶ池の現状などについて調査を進めるとともに、鷭ヶ池の効果的な再生の方法は何か、自然保存地はどのような場所であるべきか考えてきました。活動開始から 5 年を経た現在、これまでの取り組みの成果を広く公表するとともに、学内外の皆さまとこれからの鷭ヶ池の在り方について議論する機会を設けたいと考えました。
■目的
2020 年に鷭ヶ池自然再生プロジェクトが発足し、現在に至るまで調査研究・保全再生・教育普及活動を軸に、学内外の多くの関係者のご協力のもと学生が主体となって取り組みを進めてきました。この度、本シンポジウムを通して、岐大生や教職員、地域住民など多くの人に取り組みの成果を広く公表し、鷭ヶ池の存在を改めて認知してもらう機会にしたいと考えました。また、自然保存池として残された鷭ヶ池の意義やこれからの鷭ヶ池の在り方について参加者の皆さまと共に考える機会とすることを目的に本シンポジウムを開催いたします。
■日時
2023 年 11 月 5 日(日)13:00-16:00
■場所
岐阜大学 柳戸キャンパス(〒501-1193 岐阜県岐阜市柳戸 岐阜大学)
全学共通教育講義棟4階 第6セミナー室
※対面形式のみ
■タイムスケジュール
時間 | 内容 |
13:00-13:05 | 開会挨拶 |
13:05-13:20 | 鷭ヶ池をめぐる過去の取り組み |
13:20-13:40 | 鷭ヶ池の変遷 |
13:40-14:00 | 鷭ヶ池の水生生物 |
14:00-14:15 | 鷭ヶ池の鳥類 |
14:15-14:45 | 鷭ヶ池の植物・シードバンク |
14:45-15:00 | 鷭ヶ池と周辺の水質 |
15:00-15:10 | (休憩) |
15:10-15:55 | ディスカッション「これからの鷭ヶ池」 |
15:55-16:00 | 閉会挨拶 |